UNA LUZ QUE PERDURA(ひかりはたもち)宮沢賢治日西対訳詩選集
2022年9月26日
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タイトルUna luz que perdura(ひかりはたもち)
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原題Una luz que perdura
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共編訳ダビッド・カリオン、星野由美
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発行年2022年
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出版社Satori Ediciones
宮沢賢治 日西対訳詩選集の出版に寄せて―
2022年10月に、スペインの出版社Satori Edicionesから、宮沢賢治詩選集(スペイン語、日本語、ローマ字表記)を、スペインの詩人ダビッド・カリオンさんとの共編訳で刊行させて頂くことになりました。
彼の詩を読めば、だれもがその人の名を思いうかぶに違いありません。宮沢賢治はそんな稀有な詩人のひとりです。彼の詩は繊細な輝きを放ち、日本人の心を打ちます。まばゆいばかりの世界の美しさ、深い精神性、愛する人を失った痛みなど、明滅する真実の時をとらえる誠実かつ純粋な優しい詩。人間と自然への愛の詩。
4年の歳月を経て、ようやくスペイン語版の刊行に至りましたが、未だ道半ば、ますます深まるばかり。日本人が愛してやまない宮沢賢治の魅力をどこまで伝えられるかという葛藤の4年間でもありました。
スペイン語圏のみなさま、そしてスペイン語に感心のある日本の皆さまにも楽しんでいただけることを心から願っています。日本でも穂高書店さんで販売中です。どうぞよろしくお願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
Cuando camino por las zonas
más oscuras del bosque,
los pantalones y los codos se me llenan de labios
que tienen la forma de la luna creciente.
はやしのくらいところを
あるいていると
三日月がたのくちびるのあとで
肱やずぼんがいっぱいになる。
(『春と修羅、第一詩集』一本木野 より)
スペインの Andalucia información で書評が載りました。