ころりん ころらど

ころりん ころらど
~ラテンアメリカやスペイン語圏の絵本を中心にご紹介します~

ぼくのともだち ドラゴン

2021年9月13日

  • 原題
    Mi amigo el dragon
  • アルベルト・サンチェス アルグエージョ(Alberto Sánchez Argüello)
  • ウェン・シュウ・チェン(Wen Hsu Chen)
  • 発行年
    2014年
  • 出版社
    Libros para Niños
  • その他
    ニカラグアの読書推進団体「リブロス・パラ・ニーニョス(Libros para Niños)」主催 第1回中南米児童文学コンクール最終ノミネート作品
    絵本を1冊購入すると、本を買ってもらう機会に恵まれないニカラグアの子どもに1冊無償配布することになっている。

あらすじ

とうさんは、しらない。ぼくのポケットにドラゴンがいることを。ドラゴンは、ブローチみたいにちっちゃくなったり、山みたいにおおきくなったりする。わたしのドラゴンは、夕方になるとマンゴを山ほどたべるの。ぼくのドラゴンは、こわいゆめをつかまえてくれるんだ。わたしのドラゴンは、コウモリとともだちなの。ぼくのドラゴンは…。

ピニャータのドラゴン、マンゴ好きなドラゴン、カメレオンドラゴンなど各ページにそれぞれ登場するドラゴンたちは、どれもラテンアメリカオリジナルのドラゴンばかり。さまざまな人種の子どもと、いろんなドラゴンが登場する絵本。

作者について

文:アルベルト・サンチェス・アルグエ―ジョ

1976年、ニカラグアのマナワ生まれ。心理士。児童文学作家としてだけでなく、大人向けの作品も手がける。ニカラグアの子どものための読書推進機関「リブロス・パラ・ニーニョス」主催の児童文学コンクールで最優秀賞等、受賞歴多数。本書は第1回中南米児童文学コンクールで最終ノミネートされた作品。

絵:ウェン・シュウ・チェン

コスタリカのイラストレーター。コスタリカ大学で建築を専攻、建築家として働いた後に米国ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで美術学士号を取得。水彩とカッティングペーパーの技巧で高い評価を得ており、野間国際絵本原画コンクールでグランプリを受賞する等受賞歴多数。『まぼろしのおはなし(El cuento fantasma)』(アマヌエンセ社)は、ブラティスラヴァ世界絵本原画展で出版奨励賞を受賞した。

おはなしのいちぶ

とうさんは「おまえ、ますます おもくなったな」って、ぼくに いう。

とうさんは しらない。ぼくのポケットに、ドラゴンがいることを。

わたしのともだちのドラゴンは、ゆうがたになると、マンゴーを山ほどたべるの。

ぼくのともだちのドラゴンは、ぼくがねているあいだに、わるいゆめを のみこんでくれる。

………

よる、そらの ひかりをかぞえてみる。とうさんは、星だよっていうけれど…

ほんとうは、ドラゴンの目が ひかってるんだよ。

TOP