のろまのネストル

のろまの ネストル

原題 《Que’ Nin~o ma’s lento!》

■文・絵:ルシア・セラーノ(Lucia Serrano)

■出版社:フォンド・デ・クルトゥーラ・エコノミカ社

■発行年:2010年

メキシコのフォンド・デ・クルトゥーラ・エコノミカ社主催

絵本 コンクール 風の岸辺賞(A la orilla del viento)  受賞作

 

■ あらすじ

ネストルは、他の子とちょっとちがいます。朝おきて、ごはんをたべて、学校へ行き、勉強します…。でも、いつも ゆっくり ゆくりのネストル。たとえ、どんなにみんなが急いでいても、ネストルは いつも しあわせでした。ネストルには 心の中になる「タン・タン・タン」という じぶんだけの リズムがきこえるのです。

ところがある日、「タン・タン・タン」が きこえなくなってしまったのです。すると、おかあさんのこえが きこえてきました。それから、おとうさんのこえも、おねえさんのこえも、せんせいのこえも、そしてクラスのみんなのこえも…。

「のろまの ネストル!」

それからと いうもの、ネストルは朝はやくおきることも、あさごはんをたべることも、がっこうへいくことも、ともだちとあそぶこともできなくなってしまいました。

かなしい、おこりんぼの、はいいろの心の子どもになってしまったのです。

でもある日のこと、また、聞こえてきたんです。かすかな、小さな音で「タン・タン・タン」って…。

でも、いったい、どこから…?

そこは、ひろい みどりが いっぱいの ばしょ。

みんなが じぶんのリズムで くらしています。

「タン・タン・タン」って、きこえたら。

「タン・タン・タン」って、こたえます。

これからも、ゆっくり ゆっくりの ネストル。

 

 感想

子どもを、おとなのペースでふりまわしてしまうこと、よくありますよね。子どもたちいわく、わたしが おこるときは 「ママは ゴリラになる」そうです。うまいこというなぁ…なんて感心している場合ではなくて、せわしない日常で、大切なことを見失わないようにしないと。そんな気持ちになりました。

 

■ 作者について

ルシア・セラーノ

1983年、スペインのマドリッド生まれ。マドリッド コンプルテンセ大学で美術を学び、その後、バルセロナの美術学校で学ぶ。2009年のフォンド・デ・ラ・クルトゥーラ社「風の岸辺賞」受賞作。