タイトル:おじいいちゃん、おはなしして!
原題:Abue, cuentame
出版社:FONDO DE CULTURA ECONOMICA (FCE)
出版年:2013年
作・絵:ロシオ・マルチネス(Rocío Martínez)
■ あらすじ
おじいちゃんがびょうきになって、ぼくのいえで、いっしょにくらすことになった。ぼくとおじいちゃんは、いっしょにいるけれど、ぼくたちは おたがいにすきなことをしている。ぼくは、ネコやサメのことをおじいちゃんにきいてみる。すると、おじいいちゃんは、しっていることを ぼくにはなしてくれる。ときどき、ことばがみつからなくて、だまってしまうこともあるけれど…。
おじいちゃんは、じっとうごかなくなってしまうこともある。そんなとき、ぼくは おおきなおとをたてて、おじいちゃんをおこすんだ。このままずっと、ねむってしまうんじゃないかって、ぼくは こわくなるときもある。
このあいだ、ぼくのかっているカエルが、とつぜん うごかなくなっちゃたんだ。ぼくはびっくりして、おおきなこえをだした。そうしたら、おじいちゃんが すぐにきてくれたんだ。おじいちゃんは、ぼくのカエルをやさしくなでて、マッサージをしてくれた。それから、おおきなこえをださないほうがいいよって、ぼくにおしえてくれたよ。
ぼくとおじいちゃんは、だいのなかよしになった。ときどき、おじいちゃんはカエルみたいにうごかなくなっちゃうときもある。そんなとき、ぼくは「おじいちゃん、おはなしして!」てはなしかけてるよ。
せかいいち だいすきな ぼくのおじいいちゃん。ぼくもおおきくなったら、おじいちゃんのように、カエルをなおしてあげられるひとになりたい。
■作者について:
ロシオ・マルチネス(Rocío Martínez)
公式サイト http://www.rociomartinez.es
1966年、スペインのマドリッド生まれ。スペイン王立サンフェルナンド高等美術アカデミー(現在マドリードコンプルテンセ大学美術学部)卒業。専門は彫刻。1990年以降、子供向けの本やYA本のイラストを専門的に手がけている。
■ 受賞暦:
1999年 スペインで歴史のある児童文学賞 「ラサリーリョ賞(絵本部門)」次席
『Miguel y las palampalatas』
2001年 「ラサリーリョ賞(絵本部門)」次席
『La gallina Catalina』
2006年 経済文化基金 主催の「ラ オリーリャ デル ビエント賞(絵本部門)」受賞
『De como nació la Memoria de El Bosque』
2009年 カナリア島図書評議会賞
『El de-sastre perfecto』
2010年 バンコ・デ・リブロ優良図書(ベネズエラ)
『La historia del Rainbow Warrior』
■ 邦訳作品:
『フレッドのあたらしいおともだち』学研ワールドえほん2002年1月号 学習研究社 香山美子訳
『フレッドとアンのたこあげ』学研ワールドえほん 2006年1月号 学習研究社 香山美子訳